春原 直人 / NAOTO SUNOHARA

Echoing Bodies
2024.04.27 ~ 2024.05.26

春原は日本画の技法をベースに山を主題とし、自身の体感とそれに伴う運動感覚に集点をあて絵画制作をしています。実際に山に登り、そこで得られた体感によって生み出された線や絵の具の塊が偶然岩の形として立ち現れるように、その連動性関心を持ちながら活動を続けています。本展では、春原の代表作である「山」の作品に加え山肌の「肌」と言う言葉から連想された「Skin」、岡山を訪れた際に書き残した「Drawing」など、「場」の関係性をもとに制作された作品を中心に展示を行います。春原にとって西日本初となる本展示では、作家自身が登攀する事で蓄積され、山での空間体験を筆致へと昇華させた様々な作品に鑑賞者が対峙することで作品に潜む全体像を想像する余白を生み出し、訪れた人々に作品と場が溶け合う新たな美術体験を生み出してくれることでしょう。


作家略歴

春原 直人 | Naoto Sunohara | 1996年長野生まれ。2020年東北芸術工科大学大学院修士課程芸術文化専攻日本画領域修了。主に山を主題とした作品を制作しており、作家自身が実際に登攀することで蓄積される身体的な動きを筆致に昇華し、抽象的な風景として表現することで、炭や岩絵具といった伝統的な日本画のメディウムを用いながらも、外延性を持った平面作品の新たな可能性を模索している。これまでに、アートフロントギャラリー(東京)での個展『Fragments from Scaling Mountain』や上野の森美術館「VOCA展」(2021)、 銀座蔦屋書店(東京)「エマージング・アーティスト展』(2021)をはじめとする個展、企画展に精力的に参加し、現在最も注目を集める新進気鋭の画家として知られている。